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3-0-1,「ロシア文学研究」のページ構成と授業概要

3-0-1,「ロシア文学研究」のページ構成と授業概要

リンク→0、〈「不思議の国」ロシア〉のページの構成と題名

 

Ⅰ、「ロシア文学研究」ページ構成(2018年版)

1280px-The_Bronze_Horseman_(St__Petersburg,_Russia)(←画像をクリックで拡大できます)

(図版はプーシキンの叙事詩『青銅の騎士』のモデルとなった「ピョートル大帝の騎馬像」、ロシア語版「ウィキペディア」より)

Ⅱ、講義概要

この講義ではロシア民話やロシアにおけるキリスト教の受容にも注意を向けながら、ロシア文学の父と呼ばれるプーシキン、トルストイ、ドストエフスキーなどの作品を考察することで、今も世界的に高い評価を受けているロシア文学の現代的な意義を明らかにする。
具体的には比較文学的な手法により、セルバンテスの『ドン・キホーテ』、シェイクスピア『オセロ』、ゲーテの『若きヴェルテルの悩み』、ユゴーの『レ・ミゼラブル』やトルストイの長編小説『戦争と平和』やドストエフスキーの『白痴』との関係を映像資料なども用いながら分析することで、世界文学とロシア文学との深い関わりを考察する。 ロシア語の知識は必要としない)。

、講義目標

1,ロシア文学と世界文学の名作との関わりをとおして文学の面白さと深さを示す。
2,「本当に美しい人」を描こうとした西欧の文学作品にも言及しつつ、ドストエフスキーの長編小説『白痴』の現代性に迫る。
3,テキストをきちんと読み解くことにより、「自己と他者」、「論理と感情」、「都市と自然」などの問題が作品にどのように描かれているかを分析し、総合的な学問としての文学の意味を明らかにする。

Ⅳ、シラバス(改訂版)

①9月17日  序に代えて――「本当に美しい人」の探求

9月20日 ロシアの民話と文学――プーシキンの『ルスラーンとリュドミーラ』

③9月24日 ロシアにおけるゲーテの受容――書簡体の作品『若きヴェルテルの悩み』
➃9月27日 プーシキンの『エヴゲーニイ・オネーギン』におけるタチヤーナの形象
⑤10月1日 ツルゲーネフ『猟人日記』と近代日本文学――「あひびき」の二葉亭四迷訳
⑥10月4日 シェイクスピアの受容とプーシキンの『ボリス・ゴドゥノフ』と『大尉の娘』
⑦10月8日 文学作品におけるナポレオンの形象――『赤と黒』のジュリヤン
⑧10月11日 ナポレオンのロシア侵攻と「祖国戦争——『戦争と平和』(1)
⑨10月15日 死刑の体験と「農民」との出会い——『戦争と平和』(2)
⑩10月18日 大都市と自然環境の問題――プーシキン『青銅の騎士』
⑪10月22日 プーシキンからドストエフスキーへ――『貧しき人々』における「いじめ」の考察
⑫10月25日 ドストエフスキーのユゴー観とユゴーの『レ・ミゼラブル』
⑬11月1日 『レ・ミゼラブル』のマリユスの革命の試みと『罪と罰』のラスコーリニコフ
⑭11月5日『レ・ミゼラブル』の追跡者・ジャベールとポルフィーリー
⑮11月8日 都市と犯罪――ディケンズ『オリヴァー・トゥイスト』から『罪と罰』へ(1862年のロンドン)
⑯11月12日 「謎としての自己」――『罪と罰』と『マクベス』
⑰11月15日 『罪と罰』における「非凡人の思想」と現代
⑱11月19日 『罪と罰』における夢の構造とディケンズの『クリスマス・キャロル』
⑲11月22日 『罪と罰』から『白痴』へ――小林秀雄の『白痴』論と黒澤明の映画《白痴》Ⅰ
⑳11月26日 『白痴』という題名――『ドン・キホーテ』から『白痴』へ
㉑11月29日 『椿姫』と『白痴』におけるマグダラのマリアのテーマ
㉒12月3日 驢馬と羊のエピソードをめぐって
㉓12月6日 ドストエフスキーの体験と死刑の考察
㉔12月10日 ホルバインの絵画『キリストの屍』
㉕12月13日 ラファエロの絵画とイコンの『聖母子』
㉖12月17日 「緑の木立ち」と「自然の調和」の思想
㉗12月20日 当時の世界情勢と悲劇の誕生
㉘12月24日 黒澤映画『白痴』Ⅱ
㉙1月17日 『白痴』からトルストイの『イワンの馬鹿』へ
㉚1月21日 授業のまとめ

Ⅳ、テキスト

高橋誠一郎『黒澤明で「白痴」を読み解く』(成文社、2011年)

86l(←画像をクリックで拡大できます) 

【ドストエフスキーが描いた長編小説『白痴』の世界を見事に戦後の混乱した日本に現出させ、映画《サクリファイス》のタルコフスキー監督をも驚かせた黒澤映画《白痴》をとおして帝政ロシアの貴族社会の実態を暴いた原作の深みに迫る。】

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