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「著書・共著」タイトル一覧

「著書・共著」タイトル一覧

著書

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『堀田善衞とドストエフスキー 大審問官の現代性』(群像社、2021年)

→詳細目次 gunzosha.com/books/ISBN4-91

【「ヨーロッパの東端から アジアの東端から 混迷をきわめる時代と向き合った二人の作家。 共鳴するその思索の核心を明らかにしていく比較文学の試み。」

安倍元首相が「君と僕は、同じ未来を見ている」と呼びかけたプーチン大統領による今回のウクライナ侵攻は自民党が「改憲」で掲げる「緊急事態条項」の危険性を示しており、比較文明的な広い視野と哲学的な深さでドストエフスキー作品を読み込んだ堀田善衞による「大審問官」のテーマの考察の現代性をも示唆している。】

 

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⇒『「罪と罰」の受容と「立憲主義」の危機――北村透谷から島崎藤村へ』(成文社、2019年)

【本書では青春時代に「憲法」を獲得した明治の文学者たちの視点で、「憲法」のない帝政ロシアで書かれ、権力と自由の問題に肉薄した『罪と罰』を読み解くことで現代の「立憲主義」の危機に迫り、「教育勅語」渙発後の北村透谷たちの『文学界』と徳富蘇峰の『国民の友』との激しい論争などをとおして「立憲主義」が崩壊する過程を考察し、蘇峰の英雄観を受け継いだ小林秀雄の『罪と罰』論の危険性を明らかにした。】

ISBN978-4-903174-33-4_xl(←画像をクリックで拡大できます) 

『新聞への思い――正岡子規と「坂の上の雲」』(人文書館、2015年)

【木曽路を旅して「白雲や青葉若葉の三十里」という句を詠み、東京帝国大学を中退して新聞『日本』の記者となった正岡子規の眼差しをとおして『坂の上の雲』を読み解き、帝政ロシアと「明治国家」との教育制度や言論政策の類似性に注目することで、「比較」や「写生」という方法の重要性を明らかにする】。

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『黒澤明と小林秀雄――「罪と罰」をめぐる静かなる決闘』(成文社、2014年)

【なぜ映画“夢”は、フクシマの悲劇を予告しえたのか。1956年12月、黒澤明と小林秀雄は対談を行ったが、残念ながらその記事が掲載されなかった。共にドストエフスキーにこだわり続けた両雄の思考遍歴をたどり、その時代背景を探る。】

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『黒澤明で「白痴」を読み解く』(成文社、2011年)

【ドストエフスキーが描いた長編小説『白痴』の世界を見事に戦後の混乱した日本に現出させ、映画《サクリファイス》のタルコフスキー監督をも驚かせた黒澤映画《白痴》をとおして帝政ロシアの貴族社会の実態を暴いた原作の深みに迫る。】

ISBN978-4-903174-23-5_xl(←画像をクリックで拡大できます)

『「竜馬」という日本人――司馬遼太郎が描いたこと』(人文書館、2009年)

【吉田松陰から高杉晋作を経て、「権力政治家」山県有朋に至るまでを描いた『世に棲む日日』を視野に入れつつ、「天誅」やテロが横行していた幕末に、「オランダ憲法」を知って武力革命ではなく平和的な手段で政権を変えようとした若者の生涯を描いた『竜馬がゆく』を読み解く。】

 

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 『ロシアの近代化と若きドストエフスキー ――「祖国戦争」からクリミア戦争へ』(成文社、2007年)

【父・ミハイルが貴族となったことで直面した「農奴制」の悲惨さ。ロシア版「教育勅語」が出されたニコライ1世の「暗黒の30年」に青春を過ごしたドストエフスキーが検閲に苦しみながらも発表した『貧しき人々』など初期作品を読み解く。】

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『司馬遼太郎の平和観――「坂の上の雲」を読み直す』(東海教育研究所、2005年)

【「報復の権利」を主張して開始されたイラク戦争後の混沌とした国際情勢を踏まえて『坂の上の雲』を読み解くことで、「自国の正義」を主張して「愛国心」などの「情念」を煽りつつ「国民」を戦争に駆り立ててきた近代の戦争発生の仕組みと危険性を明らかにする。】

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『欧化と国粋――日露の「文明開化」とドストエフスキー』(刀水書房、2002年)

【途中で中断した『罪と罰』(1866)に続いて内田魯庵が翻訳したのが長編小説『虐げられた人々』(1861)であった。日露の「文明開化」の類似性とその危険性を明らかにすることで、ドストエフスキー兄弟が「大地主義」を掲げた時期に書かれた作品の現代的な意義に迫る

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『「罪と罰」を読む(新版)――〈知〉の危機とドストエフスキー』(刀水書房、初版1996年、新版2000年)

【ヒトラーは『わが闘争』で「弱肉強食の理論」を正当化し、「自尊心」を強調しながら「復讐の情念」を煽った。主人公の言動と「人類滅亡の悪夢」をとおして『罪と罰』は、「弱肉強食の理論」に基づく「非凡人の思想」や「正義の戦争」の危険性を予告していた。】

*新刊

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『ゴジラの哀しみ――映画《ゴジラ》から映画《永遠の0(ゼロ)》へ』(のべる出版企画、2016)

【映画《ゴジラ》から《シン・ゴジラ》にいたる水爆怪獣「ゴジラ」の変貌をたどるとともに、『永遠の0(ゼロ)』の構造や登場人物の言動を詳しく分析することによって、神話的な歴史観で原発を推進して核戦争にも対処しようとしている「日本会議」の危険性を明らかにし、黒澤明監督と宮崎駿監督の映画に描かれた自然観に注目することにより、核の時代の危機を克服する道を探る】。

 

【のべる出版企画】から出版した下記の著書は出版社に直接ご注文下さい。

(FAX 03-3896-6507、E-mail:novel-syuppan@nifty.com)

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 司馬遼太郎と時代小説――「風の武士」「梟の城」「国盗り物語」「功名が辻」を読み解く』 (のべる出版企画、2006年) 【『風の武士』や『梟の城』などの忍者小説や織田信長などを描いた『国盗り物語』や『功名が辻』を文明論的な視点から読み解くことにより、「英雄」による「鬼退治」を讃える歴史観への鋭い批判を「司馬史観」が秘めていることを明らかにする。】

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『ドストエフスキイ「地下室の手記」を読む』(リチャード・ピース著、池田和彦訳、高橋誠一郎編、のべる出版企画、2006年)

【「報復の権利」を主張したイラク戦争によって21世紀は泥沼の「戦争とテロ」の時代になったように見える。本書は『地下室の手記』を精緻に読み解くことで、功利主義やバックルが『イギリス文明史』で主唱した近代西欧文明を「地下室の男」が根本的に批判していることを明らかにしている。】

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『この国のあした――司馬遼太郎の戦争観』(のべる出版企画、2002年)

【日露の近代化の比較という視点から、『竜馬がゆく』、『坂の上の雲』、『沖縄・先島への道』、『菜の花の沖』などの作品を読み解くことで、「公地公民」制の実態や「義勇奉公」の理念の危険性を明らかにした「司馬史観」の深まりに迫る。】

 

共著 (/の後に論文名を記す)

『文明の未来 いま、あらためて比較文明学の視点から』(東海大学出版部、2014年)/司馬遼太郎の文明観―-古代から未来への視野(レジュメ)

志村有弘編『司馬遼太郎事典』(勉誠出版、2007年)(次の項目を執筆)「鬼謀の人」、「北斗の人」、「中国を考える」、「東と西」、「歴史の舞台 文明のさまざま」   

Faits et imginaires de la guerre russo-japonaise, Kailash Editions,2005)/Le regard de l’ecrivain Shiba Ryotaro sur la guerre russo-japonaise (traduction de K.Arneodo)

『文明と共存――齋藤博名誉教授古稀記念論文集』(伊東健・高橋誠一郎共編、記念論文集発行委員会、2005年)/「「非凡人の理論」と他者――比較文明学の視点から」/

『論集・ドストエフスキーと現代――研究のプリズム』(木下豊房・安藤厚編、多賀出版、2001年)/「『白痴』におけるムイシュキンとロゴージンの形象――オストローフスキイの作品とのかかわりをめぐって」、「ドストエフスキーとダニレーフスキイ――クリミア戦争をめぐって」/

『日本の近代化と知識人――若き日本と世界』(東海大学出版会、1999年) /「日本の近代化とドストエーフスキイ」/

『講座比較文明』第1巻(伊東俊太郎・梅棹忠夫・江上波夫-監修/神川正彦・川窪啓資編、朝倉書店、1999年)/「ヨーロッパ『近代』への危機意識の深化(1)--ドストエーフスキイの西欧文明観」/

 東海大学外国語教育センター編『若き日本と世界ーー支倉使節から榎本移民団まで』(東海大学出版会、1998年)/「日本の開国とクリミア戦争――作家ゴンチャローフが見た日本と世界」/

【絶版】

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『司馬遼太郎とロシア』(ユーラシア・ブックレット)(東洋書店、2010年)

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