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『黒澤明で「白痴」を読み解く』(成文社、2011年)

『黒澤明で「白痴」を読み解く』(成文社、2011年)

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「目次」

はじめに――混迷の時代と「本当に美しい人」の探求 

『白痴』とその時代/ 映画《白痴》/ 登場人物と主題――ボルトコ監督の《白痴》をとおして

序章 「謎」の主人公――方法としての文学と映

一、長編小説『白痴』の構想

絵画鑑賞と日本庭園の訪問/  死刑の批判とユゴーの『死刑囚最後の日』/ ウメツキー事件と『レ・ミゼラブル』/ ルナンの『イエス伝』/ イエスとその時代/『白痴』という題名と「人間の謎」

二、映画《白痴》の構造と特徴

「戦犯」とされた若者の帰還/ 陰謀と悲劇/  シナリオの重要性/ さまざまな〈三角形の関係〉/    《羅生門》の方法/ 黒澤明のドストエフスキー理解/ 本書の構成

第一章 「ナポレオン風顎ひげ」の若者――ムィシキンとガヴリーラ

一、外国帰りの若者

エパンチン将軍とその秘書/ 『知恵の悲しみ』のテーマ

二、「仮面」のテーマ

二つの家族/ 上司の娘への野心/  《悪い奴ほどよく眠る》

三、「神様の遣い」のような若者

能書の能力とロバの話 /「幸福になる方法」とマリーの話/ 美しさの謎/ 二人の遺産相続人

四、「謎の下宿人」

「虚栄心から出た愛」/  下宿屋という職業/  「商品」としてのナスターシヤ

五、「非凡人」への憧れ

平手打ち事件/   ナポレオン三世の経済政策 /  フランスのメロドラマの批判

第二章 ロシアの「椿姫」――ナスターシヤとトーツキー

一,『白痴』と『椿姫』

「名の日」の夜会/長編小説『椿姫』とオペラ『椿姫』/トーツキーの『椿姫』理解/  「医師」としてのムィシキン/《酔いどれ天使》と《静かなる決闘》

二、黒澤映画における『椿姫』のテーマ

壊された花瓶/死刑囚の目/ 《赤ひげ》/ 「生と死に対する敬意」

三、ナスターシヤの「新しい」解釈

「冷静な」トーツキー/ナスターシヤと鞭身派/ 体罰の問題 / 「領主夫人」なみの扱い

四、「報復」の衝動

「病的な発作」/ 「所有の欲望」/ 「白い手」の紳士/ 「本当の人間」

第三章  ロシアの「イアーゴー」――レーベジェフとロゴージン

一、噂とスキャンダルの手法

空白の半年とさまざまな噂/ ロゴージンの悲劇 /レーベジェフとその甥/ ロシアのニヒリストたち/ 《野良犬》と《天国と地獄》

二、「混乱した社会」と「力の権利」

ゴシップ記事/ 「私生児」というテーマ/ 権利と良心/ 中傷への抗議

三、映画《醜聞(スキャンダル)》

「ゴシップ記事」と裁判 /蛭田の娘とヴェーラ/ 「イエロー・ジャーナリズム」と現代

四、「大地主義」の理念とロゴージン

ロゴージンの「新しい」解釈/ 歴史書を読むロゴージン/ 『けちな騎士』/殺人者と酔っぱらいの話/ 乳飲み子を抱えた百姓女/ 迷える「闘士」/ 《七人の侍》/菊千代とロゴージン

 第四章 「貧しき騎士」の謎――アグラーヤとラドームスキー

一、『貧しき騎士』とムィシキン

物語の展開と「語り手」の問題/ 謎の「貧しき騎士」/  『ドン・キホーテ』と『貧しき騎士』/ 『貧しき騎士』と『貧しき人々』

二、アグラーヤの花婿候補

ニヒリストと「美」の否定/ エヴゲーニーと言う名の若者/ ナスターシヤの告発/ ラドームスキーの苦悩/ 「公金横領」と伯父の自殺/情念の引力

三、決闘とその考察

「狂人」と「心神耗弱」/「復讐」としての「決闘」/  復讐の情念と「良心」の問題/「良心に従った」殺人/

四、二つのムィシキン像

「大事な知恵」の持ち主/「壜のなかにいれられて栓をされた」娘/ 《わが青春に悔なし》/ 日露の近代化と検閲の問題/ キリストと「光の天使」

第五章  「死刑を宣告された者」――イッポリートとスペシネフ

一、「思想上の対立者」

イッポリートという若者 / 一杯のお茶/ イッポリートとその家族/ 《どん底》と《どですかでん》

二、「殺人」の「使嗾者」

「力の権利」と思想の宣伝/「美」と「キリスト教」の問題 / S氏の話とスペシネフ/ スペシネフの生死観と絵画《キリストの屍》

三、《キリストの屍》と「最後の信念」

「弁明」と題された手記/   メイエルの壁と独房の壁/  《キリストの屍》と「自然の法則」/マルサスの『人口論』と「生存闘争」/無差別殺人の考察/ 鍵としてのイッポリート/  「最後の信念」

四、さまざまな画策

レーベジェフの企み/ ガヴリーラの新たな野望/ イッポリートの憎悪

第六章 ロシアの「キリスト公爵」―― 悲劇としての『白痴』

一、花婿候補としてのムィシキン

悲劇の予感/ 変わるものとしての人間/ エパンチン夫人の「庇護者」

二、影の主人公・パヴリーシチェフ

「恩人」の改宗//「鞭身派」と「無神論者」/ 切腹とロシアの宗教精神/ 「ロシアの理念」

三、悲劇の誕生

花瓶の落下と癲癇の発作/ 「復讐の恐るべき快楽」/ 所有の欲望 /  「椿姫」という表現/ 噂とラドームスキー/ 新たな陰謀

四、十字架というシンボル

悲劇の「新しい」解釈/《キリストの屍》と師ゾシマの死臭/ マルグリットの屍/ 「十字架」の交換と裁判/ ロゴージンの復活/「謎解き」という方法/『白痴』』の構造とその「隠蔽」

終章 ムィシキンの理念の継承――黒澤映画における『白痴』のテーマ

一、「記憶」の力

綾子という娘/「自己」と「他者」の繋がり/ イッポリートの可能性と《生きる》/  《デルス・ウザーラ》/「自然界の調和」と「調和の思想」

二、文明の危機とその克服

シンボルとしての「沖縄の石」/ 露土戦争とドストエフスキー/「第五福竜丸」事件と《ゴジラ》/  《生きものの記録》/「世界滅亡の悪夢」と核兵器

三、現実の直視と普遍性への視野

《夢》と「赤富士」の悪夢/ 《八月の狂詩曲(ラプソディー)》 / 『地下室の手記』 と黒澤明/ 哲学者ムィシキン

 

あとがき/ドストエフスキー簡易年表/黒澤明簡易年表

《白痴》の登場人物と配役一覧/人名・作品名索引

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お詫びと訂正

拙著『黒澤明で「白痴」を読み解く』(成文社)の発行前に起きた原発事故に校正前の関心が集中してしまい、『黒澤明 夢のあしあと』(黒澤明研究会編)の人名辞典で確認しようと思っていたのを失念してしまいました。

重要な方々の人名表記などに誤記がありましたので、この場をお借りしてお詫びの上、訂正致します。

(誤)都筑政昭→(正)都築政昭 152頁・348 (誤)久坂栄二郎→(正)久板栄二郎 3頁・46・59・96・125・152・186・349 (誤)堀川弘道→(正)堀川弘通 45頁・307・311・316・346 (誤)井出雅人→(正)井手雅人 96頁・349 (誤)仁木てるみ→(正)二木てるみ 96頁 (誤)「船長」 →(正)「無線長」 283頁 (誤)1957年(《隠し砦の三悪人》の公開時期) →(正)1958年 341頁

書評と紹介

(ご執筆頂いた方々に、この場をお借りして深く御礼申し上げます。)

書評と紹介

(ご執筆頂いた方々に、この場をお借りして深く御礼申し上げます。)

2012.11.30 書評 『比較文明』第28号(大木昭男氏)

2012.03.31 書評 『比較思想研究』第38号(寺田ひろ子氏)

2012.03.31 書評 『比較文学』第54号(清水孝純氏)

2012.04.14 書評 『ドストエーフスキイ広場』No.21(熊谷のぶよし氏)

20.03.08 書評 『異文化交流』(三宅正樹氏)

2011.10.01 紹介 『出版ニュース』10月上旬号

2011.09.15 紹介 『望星』10月号

   (成文社のHPより)

 

 

 

 

 

 

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