高橋誠一郎 公式ホームページ

01月

〈黒雲を 白雲に変える 風の音〉

 

謹賀新年

本年もよろしくお願いします。

 

昨年は、「武器輸出三原則」の閣議に決定による変更から始まって、「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」の閣議決定と、「国会」や「国民」の声だけでなく、最近盛んになっている火山活動や大雨などの自然現象を「天の声」として素直に聞く耳を持たない政策が進められました。年末に急遽行われた総選挙では、安倍政権の問題点に「国民」の眼が向く前だったので、与党が大幅な議席数を保持しました。

しかし、極端な「排外主義」を掲げる「次世代の党」がほぼ壊滅状態になり、「原発推進」や「アベノミクス」の危険性に気づいた議員の議席数が増えていることも注目されます。

改革への「風の音」は、かすかではありますが聞こえ始めてきていると思います。

*   *

昨年は、積年の課題であった小林秀雄論を『黒澤明と小林秀雄――「罪と罰」をめぐる静かなる決闘』(成文社)という形で出版することができました。ドストエフスキー論に絞りつつも、評論の「神様」とも呼ばれる小林氏の問題点を明らかにした書物でしたが、多くの方から熱いご感想や励ましの言葉を頂きました。

今年は延び延びになっていた『司馬遼太郎の視線――子規と「坂の上の雲」と』(仮題)を人文書館から出版する予定です。

本年はよりよい年にしたいと思います。