高橋誠一郎 公式ホームページ

『罪と罰』

お知らせ(1)

*例会発表:

堀田善衛のドストエフスキー観――『若き日の詩人たちの肖像』を中心に」に向けて

第50回総会と251回例会(報告者:高橋誠一郎)のご案内

『若き日の詩人たちの肖像』における「耽美的パトリオティズム」の批判(1)――真珠湾の二つの光景

(2)「海ゆかば」の精神と主人公

(3)小林秀雄の芥川龍之介観と『白痴』論の批判

→(4)「昭和維新」の考察と「明治百年記念式典」

(5)『方丈記』の再発見と「死の美学」の克服

→(6)「臨時召集令状」と「万世一系の国体」の実体

 

*新刊

『「罪と罰」の受容と「立憲主義」の危機 北村透谷から島崎藤村へ

「罪と罰」の受容と「立憲主義」の危機 高橋 誠一郎(著/文) - 成文社 (装丁:山田英春) 

〔青春時代に「憲法」を獲得した明治の文学者たちの視点で、「憲法」のない帝政ロシアで書かれ、権力と自由の問題に肉薄した『罪と罰』を読み解き、島崎藤村の『破戒』や『夜明け前』との関連に迫る。

〔さらに、「教育勅語」渙発後の北村透谷たちの『文学界』と徳富蘇峰の『国民の友』との激しい論争などをとおして「立憲主義」が崩壊する過程を考察し、蘇峰の英雄観を受け継いだ小林秀雄の『罪と罰』論の危険性を明らかにする。〕

成文社 http://www.seibunsha.net/books/ISBN978-4-86520-031-7.htm /〔四六判上製/224頁/2000円/2019年2月〕

目次

はじめに 危機の時代と文学――『罪と罰』の受容と解釈の変容  

第一章 「古代復帰の夢想」と「維新」という幻想――『夜明け前』を読み直す

第二章 一九世紀のグローバリズムと日露の近代化――ドストエフスキーと徳富蘇峰

第三章 透谷の『罪と罰』観と明治の「史観」論争――徳富蘇峰の影

第四章 明治の『文学界』と『罪と罰』の受容の深化

第五章 『罪と罰』で『破戒』を読み解く――差別と「良心」の考察

第六章 『罪と罰』の新解釈とよみがえる「神国思想」――徳富蘇峰から小林秀雄へ

(一、漱石と鷗外の文学観と蘇峰の歴史観――『大正の青年と帝国の前途』/二、小林秀雄の『破戒』論と『罪と罰』論――「排除」という手法/三、小林秀雄の『夜明け前』論とよみがえる「神国思想」/四、書評『我が闘争』と『罪と罰』――「支配と服従」の考察/五、小林秀雄と堀田善衞――危機の時代と文学)

あとがきに代えて   「明治維新」一五〇年と「立憲主義」の危機

初出一覧

参考文献

 

本書関連の主な著書と編著:

『黒澤明と小林秀雄――「罪と罰」をめぐる静かなる決闘』(成文社、2014年)、『黒澤明で「白痴」を読み解く』(成文社、2011年)、『ロシアの近代化と若きドストエフスキー ――「祖国戦争」からクリミア戦争へ』成文社、2007年)、『ドストエフスキイ「地下室の手記」を読む』リチャード・ピース著、池田和彦訳、高橋誠一郎編、のべる出版企画、2006年)、『欧化と国粋――日露の「文明開化」とドストエフスキー』刀水書房、2002年)、『「罪と罰」を読む(新版)――〈知〉の危機とドストエフスキー』刀水書房、2000年)